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最低限のスキルを身につけよう
「アナウンスの基本ってなんですか?」って
よく聞かれます。
簡単に言うと「発声」「滑舌」「アクセント」
だと思います。アナウンサーは、視聴者に
正確にわかりやすく伝えるのが仕事ですから、
最低限必要なスキルといえます。
日常的な発声練習で「声を安定」
その理由と意味をお伝えします。
まずは「発声」。声を出す喉は筋肉です。
喉を開くことで声は通りやすく、響きやすく
なります。声に厚みも出てきますよ。
そして、肉体の筋トレと同じで喉を鍛えると
体力や持久力がつき、喉を傷めにくくなって
声がかすれたり、声量のばらつきといった
悩みの解決につながります。
発声練習には、いくつか方法がありますが、
まずは「腹式呼吸」です。
正しい発声には、正しい呼吸法ですよ。
横隔膜を大きく動かすのが腹式呼吸。
まず肺の中にある空気をすべて「スー」
という音で吐き切ります。
同時にお腹をゆっくりへこませましょう。
吐き切ったら、今度はお腹の力を抜いて
鼻と口でリラックスして空気を
吸い込みましょう。
腹式呼吸をマスターすれば、安定した声を
長時間出すことができるようになります。
「滑舌」は訓練で克服できる
「滑舌」については、みなさんもよくお分かり
だと思います。アナウンサーにとって、
言葉がはっきり伝わらなければ致命的です。
滑舌がいいと、ハキハキした印象となります。
日常生活でも「えっ?今なんて言った?」と
聞き返されることもなくなりますよ。
滑舌が悪い原因は、主に以下の3つと
言われています。
①唇と舌がうまく動いていない
②口角がちゃんと上がっていない
③母音の発音が悪い
表情筋が硬くて、あまり口を
動かさずにしゃべると、
発声が悪くなり滑舌も悪くなる
ようです。
口と舌をしっかり動かして
一語一語確かめながら話すと
いいですよ。
必要以上に口を開きすぎるのも
よくありません。
滑舌が悪いと、はっきり
しゃべろうとするあまり
口を開きすぎたり、力を入れ
すぎたりしがちですよね。
これが逆効果になるようです。
口の開け方と形がポイントに
なります。
口を縦に開ける、横に開ける、
丸く開ける、を意識してみて
ください。
滑舌の悪さは子音の発音では
なく、母音の発音が原因の
ようです。
考えてみれば、言葉は子音と
母音の組み合わせで、母音が
基本なので当たり前かも
しれませんね。
母音だけでゆっくり発声する
訓練で改善が期待できます。
アクセントで意味が違う
アナウンサーを志す方なら
よくご存じでしょう。
「アクセント」とは、音の高低や
強弱の配置のことです。
このアクセントを間違うと
まったく意味が違うものに
なるので注意が必要です。
例えば…
「川×皮」「橋×端×箸」
「朝×麻」「足×葦」
日本語には同音異義語が
多いので、大変ですよね。
カタカナもありますよ。
お酒を飲む店の「クラブ」
踊る場所の「クラブ」
下着の「パンツ」
スラックスの「パンツ」
正しいアクセントで読まないと
まったく違う意味になると
分かりますよね。
アクセントの勉強には
「アクセント辞典」が強い味方
になります。
面倒くさがらずに疑問の
アクセントがあれば辞典に
手を伸ばして調べることです。
あとは、テレビやラジオの
音声メディアに耳をむ傾けるのも
いいですよ。
正しいアクセントを耳で覚える
のが大事なんです。