目次
長所を伸ばしましょう
前回に続き「伝える力」についてです。
「欠点はみんな持っている。欠点を追及なんて
控えよう。良いところを伸ばしてあげないと」
これは落語家の三遊亭好楽さんの言葉です。
欠点ばかりにとらわれずに、
まずは自信を持って、自分のいいところに
目を向けて伸ばすことが大事ということです。
伝え方講座の生徒さんのケースを
紹介しましょう。
この方は、ある専門分野の講師をされています。
講義の時に頭が真っ白になったことがあり、
それがトラウマになったそうです。
そして、「受講生のモチベーションを保つのが
難しい。思いが強くて言葉で伝わらない」などのお悩みを持っていました。
減点主義から加点主義
でも、ものすごい専門知識をお持ちなんですよ、この方は。
確かに苦い経験があって、
トラウマに苦しんでるんでしょうが、
ちょっとした失敗を引きずることはないと
思います(言うのは簡単なんですが…)
自分が持っている知識を正しく伝えるだけで
いいんです。
自分に厳しい人は、
失敗すればちょっとした失敗が気になり
「減点」するんでしょうが、
細かいことには目をつぶり
自分のいいところをどんどん見つけて「加点」していけばいいんじゃないでしょうか。
そうしたら、ちょっとやそっとの
マイナスなんか吹き飛ばして、
超プラスに転じます。自信もつきますよね。
伝える力・コミュニケーション力は、
自分に自信を持つことが大事だと思います。
私の後輩で、ニュース原稿を
スタジオに持っていくのを忘れ、
真っ青になったアナウンサーがいました。
当然、大目玉。
でも、その後立派に成長しましたよ。
「伝える」テクニック
「そうは言っても、どうすればいいの?」
ですよね。では、伝え方講座の内容の一部を
ご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
まず、ボソボソと話すのはNGです。
明瞭な声で、対面する人、
あるいはその場にいる人に向かって
伝わる話し方をしましょう。
そのためには、普段から口を大きく開けて
喋るのを意識するといいですよ。
使う言葉は「単語の羅列」ではなく、
「文脈のある文章」を心がけましょう。
これも普段から文章を読むときは、
「意味」を考えるクセをつけたほうが
いいですよ。
相手からの信頼に繋がります。
話の内容・構成をきちんと!
次に、話の順番を決めて喋るのも大事です。
「私の話を聞くと、こんなメリットがある」
ということを最初に喋りましょう。
話の冒頭で、メリットを手短に伝え、
人を惹きつけるんです。
クスッと笑える失敗談などの鉄板ネタを
持っていれば鬼に金棒です。
内容が映像として浮かぶような話し方ができればGOOD!
話す内容・構成をきちんと組み立てることです。
相手のことを考える
会話はキャッチボールです。相手がいるからこそ
成り立つものです。
常に相手を意識しましょう。
相手のペース・理解度に合わせて伝えることが
大事です。
自分の伝えたい内容が相手に伝わっているか、
相手の受け止め方は大丈夫か、
そんなことを考えながら話さないと、
会話は一方的になってしまいます。
当然のことですが、会話とは相手に自分の考えや気持ちを伝えるのが目的です。
自分のことだけを話す人もいますが、
相手あっての会話であることを、
忘れないようにしましょう。
相手との共感
会話は相手と作り上げていくものです。いわば共同作業。
相手とともに驚き、相手とともに面白がれば、会話は大いに盛り上がり
親近感がわき親密度も高まります。
相手が飽きてきたと思ったら、
自分の体験談や失敗談、苦労話などを
織り交ぜるのもいいですよ。
前回、「言葉とは心と心のつながり」と
書きましたが、ただ言葉を交わすのではなく
お互いに有益な時間を共有したいと思えば、
会話も違ってくるでしょう。
場数を踏みましょう!
会話は慣れです。
だから場数を踏んで慣れていきましょう。
家族以外の人たちと話したりすることは、
いい訓練になりますよ。
エピソードトークも大事だといいましたが、
いつでもできるように
普段から練習しておきましょう。
あらかじめ、
日常生活でネタを集めておくといいですね。
意識してみると、面白いネタはけっこう
転がっているものです。
簡単にまとめましたが、ちょっと意識するだけで
会話は変わっていき、豊かになりますよ。